USJまでの軌跡②

待たせすぎて申し訳ありません。

続きものは向いてないですね(-。-;

肢体不自由児の放課後デイ、Cherry Blossomのこども達とUSJに行ってきましたが、9ケ月かけてこども達を中心にプランをつくってきました。


概算ででてきた7万円という旅行費用。

費用計算は、エクセルを使ってつくってもらいました。


それぞれが家族にリサーチをかけた結果、「高い!無理!」ということがわかってきました。

Cherryのスタッフには同じ年頃のこどものいる主婦の皆様もいますが、やはり中・高校生の旅行にかけられる費用を超えているということでした。


まぁ、そうですよね。


リサーチの結果、妥当な金額として3~4万円ぐらいかな?というラインも見えてきました。



ここから、こども達の葛藤が始まりました。


どうやったら、その金額に収められるのか?


やりたいこと全部盛り込んだら、とてもそんな金額に収まりません。



USJではなく、近場のコテージでお泊りとか、1年かけて費用を貯金していくとか、色々と方法はあるのではないかと聞いてみましたが。


今年このメンバーで行きたいのだということ。
(高校3年生もいるので、このメンバーとしては最後の機会)

USJに行きたいのだということ。

泊まりがいいのだということ。


この3点は、こども達にとって譲れないことだということも、はっきりしました。





では、どうしたら・・・・

経費圧縮のための試行錯誤がはじまりました。


全体のタイムスケジュールを短縮したり、効率よく行動できるよう休憩場所と時間も綿密に計画しておりました。

食事は、夜はしっかりと。昼は手早く簡単に安くすませられるよう、コンビニを活用。

宿泊先も、シングルやツインではなく大部屋でお値打ちなところを。



すごいなぁと思ったのは、自分たちのことだけではなく、参加が見込まれる重度のこども達のことも含めて、できるだけ無理のないよう食事や休憩、睡眠の時間を多めにとったり、スタッフの体制や配置についてもしっかり考えていたことです。それは、自分たちが楽しみたい時間を「削る」ということでもあります。


この学校のこども達は、少人数の学校だからでしょうか、思いやりにあふれているところがあります。肢体不自由の学校といえど、ひとりひとりは全然違います。しかし、違いを拒むことなく、自然にゆるやかに受けいれているような、そんな温かさを醸し出しています。


そういった気持ちが計画にあらわれていて、それだけでもやってよかったなぁと思います。

体制や配置については、どのスタッフが、誰を担当するのかなど、日頃のデイの運営をよく観察している事がうかがわれ、なんか変な汗をかきました(゚Д゚;)

こうした努力により、かなり経費が圧縮されましたが。


あと少し、あと少しがなかなか届きません。


このころ、中心となっていたメンバーは葛藤で大変そうでもありました。

「無理なのかなぁ」

「いや、絶対いきたい」

当初GWを計画していたことで、日程的なリミットも近いづいてきたこともあって、焦りもあったように思います。


めげそうになるのを、必死で考えて乗り越えようとしていました。

スタッフの中にはそんなしんどそうな彼らをみるのが耐えられなかったのでしょう。そこまでさせなくても法人でお金をだしてあげればいいじゃないか?という意見もでたりしました。


それも一つの方法なのかもしれません。

しかし、この企画をなげかけた私としては、自分たちが実現したいことのために必死で考えて、妥協したり、折り合いをつけたりして、最終的に自分たちで決めたことであれば、例え結果がどんなであれ、自身の中に残るものが必ずあると思っています。

そして、そういうプロセスを経ることや、そういう経験をする機会こそが大事だと思っていました。

必要以上に口は出さず、見守るだけというのもそれなりに大変だったりします。



現実的にGWは難しいだろうということになり、日程を9月にしたことで、こども達も我々も少し落ち着きました。

あと1歩については、スタッフ配置を見直すことで光明が見えてきました。


想定される参加者の中には、支援をたくさん必要とする人もいれば、自身でできることの多い人もいます。

当初体制は常勤職員+登録スタッフの普段から関わりのあるメンバーで考えていました。


普段から関わりのあるスタッフの人たちと、普段とは違う「旅行」という時間を楽しみたい。そんな想いも彼らの中にはありました。


そんなことを含め、色々な検討をした結果なんでしょう。登録スタッフ何人か分は、ボランティアスタッフを募ることでまかなえるのではないか?という案が出てきました。経費の中で、一番大きく締めるのは、人件費です。



そして、つ、ついに 5万円を切ることに成功。


4万円台の参加費案を出してきたのでした!


つづく


かわち

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